たまらなく休日

 朝九時に起床。体がだるい。低気圧のせいだと思われる。いそいそと昨日買ったガーリックフランスパンを焼きながらコーヒーを淹れた。ああたまらなく休日の匂いだ。カリカリに焼いたパンに少しオリーブオイルをかけて食べる。たまらなく休日。にんにくというものは食欲を誘うなぁ。ただパンにまぶしているだけなのに。まるで肉のような味わいになる。ベジタリアンの中でにんにくを避けている人たちの気持ちがわかった気がする。ほぼ肉みたいな野菜だ。

 どうしても雨の日というのは全てのやる気が起こらない。友人に送るための植物をダンボールに梱包した。挿し木した木がどんどんと大きくなっていて、手にあまるほどの量になりそうなので友人らにあげている。僕の家にある植物のクローンが友人の手に届くようで面白い。元気でいてくれよと少し悲しい気持ちになるのも面白い。まるで子供のようだ。郵便局に持っていくと思っていたサイズよりも小さいサイズで送れるらしく、少し送料が安くなったのも嬉しかった。

 ここ最近レースカーテンが欲しく、雨が上がるのを待ってニトリに向かった。どうしても窓を開けたいときがあって、でも家の前が道だから人の目も気になって。すごい格好で朝食を食べてるときとか、ノリノリで飯を作っているときに、時たま近隣住民と目が合う時があって恥ずかしい。レースカーテンがあれば全て解決するはずと信じている。カーテン売り場に行けば、山ほど種類があってびっくりした。遮光やら遮像やら考えたこともないことばかり考えてしまう。とにかく悪くないだろうと一番いいやつを買った。

 せっかくバイクに乗ったしということで、祖父母の家に行った。数年前は祖父母の家での立ち振舞いに悩んでいた。もう社会人だし、なにか買っていったりしないといけないなとかイチイチ考えていた。しかし、ここ最近はそういうことをきっぱり考えるのを辞めてしまった。祖父母にとったら、僕はいつまでも孫。どれだけ背伸びしたって孫なのだ。孫が急に赤の他人になったりしない。社会人になったって孫は孫なのだ。孫らしく振る舞うということよりも、いつもどおりに僕が過ごした方が祖父母も過ごしやすいと考えるようになった。なので腹いっぱい飯を食わせてもらった。申し訳ないという気持ちもあるが見せないようにした。自分の立ち位置を把握し、振る舞うことを覚えてしまったことが少し悲しくもあり、大人になった証拠なのかもしれない。

 最近物忘れしやすくなったと祖父は言った。確かに時々あれれということは多くなった気がするけれど、スクショした画像をラインで送れる祖父なのでそこまで心配していない。祖母は庭に生えているミモザの写真を見せてくれた。まだまだ元気そうでなによりである。

 休日がまた終わり、6月が始まった。もう何も自らアクションを起こす元気がないなと感じる。どうしたものかと頭を悩むときもあるが、もうほとんど諦めてしまっているのかもしれない。今後どうなることやらと考えても、無駄とわかってしまったのか。自分でもわからない。今年半分はどうなるんでしょうかね。