アンパンマン道

電車内で聞こえてきた「アンパンマン道」が頭から離れない。

 

この言葉は親子の会話から聞こえてきた。お子さんの姿を見てないので分からないがまだ2-3歳くらいだろう。まだまだ日本語が上手ではないがよく喋る。「これはーなにー」「いやぁ」と言った声が車内に響き渡っていた。固有名詞が少しまだ苦手な様子。特にアンパンマンの名前が厳しい様子。「これ、アンパンマンどう?アンパンマンどう?」

 

アンパンマンどうってなんだ。「どう」はどの漢字が当てはまるだろう。おそらくアンパンマン道であろう。アンパンマンを極めた者だけが通る道。アンパンマン道。

 

というどうでもいいことを考えていたのだが、人間は不完全な物に惹かれる性があるじゃないかと感じた。

 

もしこの小さいお子さんが理路整然とアンパンマンについて語ると少し引いてしまうかも。例えば、めちゃくちゃ渋い定食屋でインスタ映えを狙った食事が出てきた感じ。

 

不完全なままでいい。完全を目指すから疲れてしまう。ほどほどでも君を愛してくれる人はいるだろう。