見知らぬビル

 ここ最近は暑い。太陽もキラキラ。いつの間にか夏になっている。夏といえば休み!と言いたいが休みもない仕事に就いてしまったので、休みはない。思い返せば去年は南インド、一昨年は北海道と旅を重ねていた。旅はいいな。先週は兵庫の多可町にある千ヶ峰へ。カブを走らせ2時間。千ヶ峰自体はそこまでハードではなかったが、久しぶりに遠出をしているという感触が染みた。夕刻の山間を走っていたとき、真っ赤な夕陽が見えた。その瞬間、あたり一面がオレンジに囲まれた。風も相まって素晴らしい景色だった。バイクは体で風や匂いを感じることができる。車にはない魅力。

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 三宮を歩いていた。見知らぬビルが目に入った。
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それを見て驚くともに、阪急の新しいビルかと思い出した。しかしびっくりした。今年の3月までバイトに向かうために毎回通っていた道。たった半年以内で周りの風景はガラリと変わっていた。神戸のええとこはちょうどええこと。僕の知り合いで神戸をこのように例える人が多い。神戸は歩けば、まだこんなん残っとんのか!という道や建物が見つかる。大阪に比べたら狭くて新しさにかけるかもしれない。しかし大阪が忘れてしまいかけている街の雰囲気がギリギリ残っている。それはいつまで続くか分からない。三宮、垂水、西神中央名谷。ここ5年で大きく変わるかもしれない街だ。同じ街でも、あの頃の街ではない。そんなときが必ずやってくる。変わらないままで良い!なんていう理由はあかん。街は生き物だから。衰退していくよりも進化していくほうが良いに決まっている。しかしどこかで人間は街に勝手な思いを寄せ、街の運命を悲観したりする。街に寄り添うのではなく、街がその街の思う通りに進めばいい。そして僕は神戸が自分の知らない街になったときに離れるだろう。
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